Chapter 03
ブランド入門講座
Branding Study

ブランドって何?

このコーナーでは「ブランド」の基本的な知識を、事例などを織りまぜながら、
できるだけわかりやすく、簡単に説明していきたいと思います。
初回は、「ブランド」の起源と意味のお話。

語源は、「焼き印(burn)」

「ブランド(brand)」の語源は、家畜などに押した「焼き印(burn)」にあります。昔、農家では自分の牛を、他の牛と識別するために熱く焼いた鉄印を押しました。転じて「ブランドは、「他者との差別化」を象徴する言葉になったと言われています。

また、ヨーロッパでは、産地を見分ける手段として「焼き印」を用いました。マイセンの陶器やスコットランドのウイスキーなどが代表例です。これらの産物は、産地を証明することにより独占性を高めると同時に、ニセモノを排除する役割を担いました。そして現代。ブランド信奉者を指して、「ブランドとは、消費者の心に焼き印を押すこと」とまで言われるようになりました。

好きなブランドをあげてください。

皆さんは、ブランドといえば何を思い浮かべますか?

グッチやカルチェ、ソニーやIBM、トヨタやホンダ、、、。誰にでも、一つや二つ、好きなブランドやすぐに思い浮かべることが出きるブランドがあると思います。何か商品を買おうとするとき、同じ性能で同じ値段だとすれば、ブランドイメージがよいもの(好きなもの?)を選択する傾向にあります。いや、むしろ、そのブランドであれば多少値段が張っても買おうとします。

私たちは、ブランドの名前やシンボルマークを手がかりに、企業や商品を評価しているのです。学校を選ぶときや、就職するときも同じです。ほとんどの学生は、その企業の詳細な活動や財務内容を見ることなく企業を選択します。株主も、ブランドへの期待値として企業の優劣を判断し、株式の銘柄を選択します。

なぜブランドなのか。

東京は銀座にある松屋百貨店の一角にオープンした「ルイ・ヴィトン」のお店には、今年のお正月、3日間で1万5000人のファンが押し寄せました。1日の売り上げが5000万を超え、他の売り場全体の合計を上まわったそうです。

この不況の時代に、なんとも驚くべき話しです。一方、価格政策では対極にある「ユニクロ」も2月に中間決算を発表。営業利益は617億円と、半期でスーパー首位ジャスコの1年分の約2.6倍に上ります。強いブランドは、不況とは関係なく、持続的に業績を上げています。

ブランドは、「擬似的な独占市場」をめざす、といっても過言ではありません。

もし、魅力のある、他社には模倣できないブランドができれば、「売り手市場の形成」が可能になります。売り手市場になれば価格自由度が増し、原価との大きな差の利益も見込めるようになります。また、ブランドは、最購入を促し、「リピート顧客」を育てます。

ブランドの信者は、次回も同じブランドの商品を選択するようになるのです。

これによって、企業は持続的で安定的な経営が可能になります。その場その場での対応ではなく、長期的で計画的な経営が可能になるのです。 「ブランドとは、資産である。」「ブランドづくりとは、売れ続ける仕組みをつくること。」といわれるゆえんです。

ブランドとは、絆(きずな=bond)である。

最近欧米では、「Branding is Bonding=ブランドをつくるということは、絆をつくること。」とささやかれ始めました。ブランドとは、企業と消費者を結ぶ「絆」だという考え方です。

企業が提供する価値と、消費者が期待する価値を結ぶ「絆」。その「絆」とは、企業と消費者相互の「約束=プロミス」ともいえます。お客様が、その「約束」への信者(believer)になったとき、ブランドは想像を超えるチカラを発揮します。そして、事業の持続的な発展を可能にする。そこに、「ブランド」への世界的な注目の理由があるのです。ちなみに、「儲ける」という漢字は、「信者」と書きます。何か関係があるのかも知れませんね。

  • アクサムでは、新しい仲間を
    募集中です

    熱意が人々をつなぎ、
    革新的なプロジェクトが始動します。

    アクサムでは、新しい仲間を募集中です
  • どうぞ、お気軽にご相談ください

    ブランディングプロジェクトや、
    共創・協業についてのお問合せをお待ちしております。

    どうぞ、お気軽にご相談ください

現在、ブラウザの拡大・縮小機能を利用中です。
アクサムのサイトエクスペリエンスのために、拡大・縮小をオフにすることをおすすめします。

×