Human Group

Merrill Lynch

日本に市場参入する際のローカライズと日本固有のブランド戦略開発導入および従業員エンゲージメント

会社概要

メリルリンチ日本株式会社

かつての米国三大投資銀行の一つで、世界最大の証券会社であるMerrill Lynchが、山一證券の買収による日本の個人投資市場への新規参入を果たす。2006年に一旦撤退後、三菱UFJフィナンシャルグループとの合弁となり、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社。その後、三菱UFJモルガン・スタンレー証券。

アクサムの担当領域

  • ブランド戦略およびコンセプト策定
  • ブランドネーミングおよびスローガン開発
  • ブランドロゴおよびデザインシステム開発
  • 空間デザイン開発
  • ブランドプロモーション
  • 従業員エンゲージメント

Mission

1. 低いブランド想起と外資への高い警戒感
メリルリンチブランドへの認知・想起が低く、外資系企業への警戒感もあり、来店者数は極端に少なかった。
2. 米国人が理解できない「日本人固有のお金への価値観」
日本人の投資、資産、お金への考え方が欧米とはまったくことなり、1年間、莫大なプロモーションを展開したが、米国サイドのメリルリンチのブランドメッセージは全くとどかず、むしろ敬遠され、顧客を増やすことができなかった。
3. ブランドデザインシステムの不適合
本国のメリルリンチが構築していたグローバルブランドデザインシステムは、日本にあわず、街に出店しても街が暗くなり、日本語(漢字とひらがな)が展開できるデザインシステムがなかったために、日本語の表記が陳腐になっていた。
4. メリルリンチ人になれない元山一証券社員
元々山一証券の社員は、メリルリンチの文化に馴染めず、ファイナンシャルコンサルタントの意味や行動指針に理解することができず、山一証券時代の古い営業の仕方が継承された。

Solution

1. 組織横断的な社内ブランド構築プロジェクトチームの結成
CMOを中心に次期リーダー層をあつめ、定期(毎週土曜日)なワークショップを実施。
KPI「認知度40%から80%、来店客数5倍、資産額倍増」を設定。
本国との連携をとりながら、戦略策定から具体的な展開までを実施し、AXHUMがすべての活動に併走するようにした。
2. 日本人のマネーパーソナリティの仮説策定
想定ターゲットにむけてのグループインタビュー、定量アンケートにコンジョイント分析により、日本人のマネーパーソナリティのセグメンテーション仮説を設定。メリルリンチ日本証券が提供する価値(コアコンピタンス)に適合するターゲット顧客セグメントを特定し、それらターゲット顧客がメリルリンチを理解・共感し、来店・契約するようなトリガーの発見、設定を行った。
3. 日本固有のブランドボイスとブランドデザインシステム
設定したターゲット顧客とのボンディングを生むためのブランドプロミス(ブランドコンセプト)を設定し、そのブランドボイスとして、メディア(TV、新聞広告、雑誌広告など)に広告を展開。また、日本固有のブランドデザインシステムを再構築し、新しいサインデザインシステムを導入した。
4. 従業員エンゲージメントとしてのベストプラクシス運動
メリルリンチ日本証券の固有の価値を共有するためにブランドコンセプトブックを編集発行し、店頭での顧客のマネーパーソナリティの見分け方を共有し、メリルリンチならではの顧客獲得を経験することで、メリルリンチへの理解と誇りをもっていただくことになった。 また、メイルリンチならではの営業活動をベストプラクシスと呼び、営業成績で問題があった3支店(Chiba、Yokohama、Osaka)において、全員参加型のベストプラクシス運動として新規顧客を招いた講演会を実施した。

Achievement

1. KPIの達成
KPI「認知度40%から80%、来店客数5倍」は、施策開始3ヶ月後に達成した。
その後もベストプラクシス運動もあり、劇的な顧客獲得が実現した。リーダーのCMOは、太平洋エリアにおけるベスト15に選ばれ、チームに参加したリーダーたちによって、古い日本型の証券会社は、新しい日本型のメリルリンチ証券に生まれ変わった。
2. メリルリンチ日本証券固有のブランドポジショニングの獲得
これまで日本になかった新しい証券会社の出現で、日本に新しい投資文化を育成する基盤が構築された。
3. 発展的成長と三菱UFJ銀行との合併
その後、日本最大の銀行三菱UFJ銀行と合併し、三菱UFJメリルリンチPB証券となり、継続して、合併に伴うブランディングを担当した。合併によって、三菱UFJ銀行にある企業文化と、メリルリンチ日本証券が大切にしてきた企業文化をどう融合させるかが課題となり、新たなブランドポジショニングの策定とプロモーション活動を展開した。

ブランドロゴ(日本版)

ブランドロゴおよびサインデザインシステム(日本版)

  • Merrill Lynch Logo
  • Merrill Lynch Logo

ブランドコンセプトブック / 顧客セグメンテーションのガイドライン

  • Merrill Lynch Concept Book
  • Merrill Lynch Concept Book
  • Merrill Lynch Concept Book
  • Merrill Lynch Concept Book
  • Merrill Lynch Concept Book

ブランドボイス原案

  • Merrill Lynch Brand Voice
  • Merrill Lynch Brand Voice

ブランドプロモーション 雑誌広告

Merrill Lynch Promotion

ブランドプロモーション 店頭ポスター

Merrill Lynch Promotion

第2次ブランディング(三菱UFJメリルリンチPB証券) ブランドプロモーション

Merrill Lynch Promotion

第2次ブランディング(三菱UFJメリルリンチPB証券) ブランドプロモーション

Merrill Lynch Promotion

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