Solaseed Air
ソラシドエア
若手従業員を中心とした企業再生ブランディング
会社概要
株式会社ソラシドエア
九州宮崎県に本社を置く、日本の航空会社。
若手従業員を中心とした企業再生ブランディング
九州宮崎県に本社を置く、日本の航空会社。
九州の翼、笑顔のエアラインとして飛翔するソラシドエアのブランド構築プロジェクト。部門横断的に集まった若手リーダー層の社員が主体となり、ブランドのアイデンティティを再構築することを通して、企業再生の実現につながりました。
プロジェクト発足当初は、会社創設後、初めて新機体を導入するにあたり、機体デザインをリニューアルしたいというのがクライアントのリクエストでした。当時のスカイネットアジア航空(現ソラシドエア)は事業再生の最中であり、経営陣や役職層が幾度も入れ替わり、創業の理由や理念などを知る人が誰もいない状態にありました。社名やロゴ、もともとの機体デザインに込められた想いが失われた中、スカイネットアジア航空が何者であり、どこに向かおうとしているのか、ブランドのアイデンティティを再定義することが大きな課題となっていきました。
ブランドの再定義にあたり、現場で活躍する若手リーダー層の社員が集められました。次世代のブランドを担う社員が中心となり、自ら主体的にブランドのコンセプトやビジョンを考えることを通して、ブランドを自らのものとして具現化してもらうことが狙いでした。
普段は顔を合わせることのないパイロットや整備士、地上職員やCA、経営企画や広報といった各部門からプロジェクトメンバーが集い、ワークショップやディスカッションを重ねる中で、ブランドのビジョンやコンセプトを明確にしていきました。
私たちアクサムは、顧客へのヒアリングやWeb調査、社員のヒアリングやワークショップの企画・実施を通して、このブランドの価値をあらためて浮き彫りにしていきました。社員からは「競合の航空会社と比較して、強みがない」という意見が多く挙がっていました。しかし、顧客からの評価は「親しみやすく、癒しを感じる」「元気を与えてもらえる」といった意見が聞かれ、それを実現している社員の「笑顔」こそが、九州宮崎の土地柄に根ざしたブランドの個性であると捉え、それをブランドのコアに据える方向が次第に定まっていきました。結果として、社員と共につくりあげた「空から笑顔の種をまく。」というコンセプトを策定しました。
また、それを表象する「Solaseed Air」という名称開発を行いました。ブランドコンセプトに基づき、あらゆるタッチポイントのデザイン刷新も行いました。ロゴマークは「人と人が向き合い、つながる姿」「種が飛躍する姿」「大空に浮かぶ大きな笑顔」の3つを表現し、親しみやすさと人間味を持たせたロゴタイプと合わせて、新たなブランドロゴが開発されました。機体デザインは、ボーイング社との共同作業で、技術的な要素も加味しつつ、遠くからでもソラシドエアとわかるデザインが施されました。さらに、インテリアや乗務員のユニフォームも、ワークショップを通じてクリーンでモダンなデザインが採用されました。
プロジェクト後、ソラシドエアの業績はV字回復を達成し、九州の翼として路線も拡大し、さらなる飛躍を遂げています。この成功の要因は、社員が主役となって改革を推進し、自分たちの地元で生まれた航空会社に誇りを持ちながら、その魅力を地元ならではの視点と価値観で大きく高めたことにあります。見た目だけでなく、組織を自律的なものへと変革し、企業が劇的に生まれ変わったプロジェクトでした。
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